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「好きを学びに、社会とつながる」
ロボット制作・プログラミングを学べる次世代型スクールが成し遂げた躍進

重見 彰則: ロボット制作・プログラミングを通じて、世界で活躍できる力をはぐくむ「夢見る株式会社」代表取締役

Q. 「夢見る株式会社」のビジネスの概要をお聞かせください。

子ども向けの教育事業を土台に「好きを学びに、社会とつながる」という教育の軸を持って、自社で教育コンテンツを開発しています。

メイン事業のひとつがロボ団というプログラミングの教室になりまして、5,6歳(幼稚園・保育園で年長に該当)から中学生まで通うことができる習い事となっています。

カリキュラムの特徴は、作って動かして楽しいという「好き」から入っていって、学校の学習単元にも紐づいていくプログラムです。

レベルが上がっていくとロボコンに出場することもあります。
日本代表選手を輩出していまして、2年連続で世界大会まで行っています。去年の11月にハンガリーで大会に参加し、大阪府知事に表敬訪問することもありました。

「好き」を深掘りした結果学習に繋がり、キャリアに繋がるような教育を目指し、国内外に120教室ほど展開しています。海外では香港、タイ、ベトナム、ドバイにすでに教室があり、2020年秋からトルコに展開します。

言語としては、小学生からPythonを学べるようになっているのですが、最初はビジュアル言語から始めます。ブロックを繋ぎ合わせるような形でプログラミングの基礎を学んでもらい、途中からプログラミング言語に切り替えるという形を取っています。
基本的には人間は感情で動くものですし、特に子どもたちは入り口の段階で好きだと思ってもらわないと深掘りまでいかないので、いかに好きになってもらえるかは徹底してこだわっていますね。

Q. 子どもの興味を大切にされているのですね。
最初は学童保育という業態から始められたということですが、そこにも理由があったのでしょうか?

はい、学童保育からスタートしたことにも理由があります。
いちばんは起業する前に経営コンサルティング会社で働いていた経験です。そこでは、中小企業支援を担当していたのですが、言われたことをこなせる人材はいても、ビジネスを自らクリエイトしていける人材が圧倒的に少ないことに気づきました。

なぜかと考えたときに、やはり学校の教育は習ったことを制限時間内に解くことに重点が置かれがちなので、その影響も大きいのではないかと。

これからの時代は未来が不確実ですし、新たな価値を生み出していく人が評価される時代なので、現在の学校の教育だけでは不十分だと感じるようになりました。塾の教育も最終的には学校の勉強や受験といった短期的な目標を追ってしまうので、違うアプローチを探しました。

そこで、ゴールを学校の中ではなく、社会に出てからと決めまして、学童保育であれば平日毎日、子どもたちをお預かりすることになるので、週1、2回の塾と違い子どもの変化をよく見られると考えました。長時間子どもに携わることで子どもたちの人生を変えるような教育をしたいと思ったので、学童保育から立ち上げをしました。

Q. GVH#5を知ったきっかけは?

ここに入居している教育支援企業トワールの浜野さんから紹介いただきました。

もとは大阪の堺市で創業したのですが、フランチャイズを本格的に始めようと思ったタイミングで、大阪市内への進出を考えていた時にGVH#5を知りまして、入会した次第です。2016年の春から入居ですね。

Q. フランチャイズ化を考えるきっかけはありましたか?

最初は全くフランチャイズ化は考えていませんでした。ベンチャー向けのアクセラレーションプログラムに参加したことや、GVH#5への入会も大きなきっかけでしたね。

学童保育立ち上げ当初は自分の理想の教育を体現することに全力を尽くすという発想でした。ですが、2015年に大阪府主催のBooming!という起業家支援プログラムに参加し、人脈が増えたことで、考え方が変わっていきました。
せっかく自分がいいと思ってやっている教育を、より多くの子どもたちに伝えなくていいのか?という自問自答が生まれ、自分はそこにチャレンジしたいと思うようになったんです。

GVH#5に入会後、たくさんの支援機関の方も紹介していただき、資金調達を受けたことで、成長のスピードは大きく変わりましたね。2016年に入会後、2019年の11月、EXITという形でEDIONに事業をバイアウトしているので3、4年で大きく成長したことになります。

GVH#5に入って、行動範囲や人間関係を広げる大事さを実感しました。いかに自分のキャップを外して自分を青天井にするかが成長の重要なファクターです。

ここには周りに資金調達をしている方もいますし、当時の自分にとっては未知のことだらけでした。刺激を受けるコミュニティで経験から学ぶことができました。

自分の事業の壁打ち相手も見つかりました。経営者にとってはヨコの繋がりを持つことはなかなか難しい面もあるので、自分にとってはそこに一番価値があったかもしれません。
志を同じくする良きライバルであり、良き仲間が持てたと思います。

Q. 大阪、梅田という場所に感じる魅力は?

大阪、梅田は圧倒的に魅力的ですね。

会社の経営は人・物・金・情報が大事といわれていますが、まず人に目を向けてみても、梅田であれば採用にも有利です。例えば、創業した堺市はベッドタウンなので、堺市から大阪市内に働きに出る人はたくさんいるのですが、堺市で働くイメージはあまりありません。求職者は、やはり大阪市など中核都市で仕事を検索する傾向があるので、出会える数も人材の質も変わってきます。

アポイントメントの機会も増えました。梅田であれば先方から来てくれることも増えましたし、こちらから会いに行く場合でもどこへでも近くなりました。移動が減ることでかなり効率的になりました。

資金という観点でも梅田界隈ではピッチコンテストなどのイベントも多いので、参加できる機会が増えます。実は日本政策金融公庫のベンチャーを支援する新事業創造室の大阪本店もすぐ近くにあるんです。ベンチャーを支援する部署はまだまだ大阪の中でもここだけです。
情報で言うと海外からの情報が増えることも魅力ですね。
情報を活かせるかどうかは経営者次第ですが、情報に触れる機会は圧倒的に多いです。

Q. GVH#5のサポートや仕組みで利用してよかったもの、他のメンバーにも薦めたいものは?

M&Aの記者会見もここでやりました。かなりメディアの数も多かったのですが対応していただき、ストレスを一切感じませんでした。

直接的に依頼したことはないのですが、GVH#5はビジネスマッチングも強いので、これから入会される方には検討してもらいたいです。

Q. 今後、GVH#5に求めることは?

2019年の11月までは会員としてGVH#5を利用していましたが、今後はサポーターとして活動していくことになるので、その目線でお答えします。

私は今までのGVH#5での経験でネタをたくさん持っているので、これからは恩返しとして、GVH#5のメンバーに対して還元していきたいですね。
IPO(株式公開)をしている経営者は他にもいるのですが、10億円以上でM&AでEXITしている事例はまだ特に関西では少ないので、後進のサポートや個人での出資もしていけたらと思っています。
GVH#5の運営企業である阪急阪神グループや大阪府の方針でもあるスタートアップエコシステムの構築に、先行事例としてお役に立てればと。
今も夢見る株式会社の代表も続けていますが、EDIONの仕事に加え、ライフワークとして後進の育成も続けていきたいと思います。

具体的には、事業の壁打ち相手、EXIT戦略、大企業とのアライアンス、メンタリングなどを提供していきたいですね。

Q. 最後に、スタートアップを志す方、GVH#5への加入を検討している方へのメッセージをお願いいたします。

GVH#5はポジティブに言うと本当に居心地がいい場所です。成長したいメンバーにとっては、後から振り返ると本当に良かったと思えるでしょう。
逆に、ネガティブにとらえると、みんな優しく立地もいいのでぬるま湯になってしまう危険もあります。

本当に成長したいと思っているならぜひ扉を叩いてほしいです。そして、成長はもういいと思ったら次の人に席を譲ってほしい、それくらい本気で取り組んでほしいと思っています。
審査もありますが、入会前よりは入ってからの方がすごく大切だと思います。緊張感を持って事業に取り組んでくれる方を求めています。本気の方には最善の環境だと思いますので、ぜひチャレンジしてみてください。

Interviews

ビジネスアワードの受賞やEXITなど大きな成長を成し遂げる起業家を輩出してきたGVH#5。GVH#5の誇る先輩起業家やサポーター、GVH#5を取り巻く人々の想いを取材しました。

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